仕事・家事・育児・介護…など、忙しい毎日の中で、日々たくさんのタスクを抱え、精一杯生きている大人女性。
「掃除を丁寧にやる時間なんてない」「掃除は後回しにしがち」という方も多いのではないでしょうか。
筆者も毎日のタスクに追われ、目の前の荒んだ部屋を見て、どうすることもできずに呆然とした経験が何度もあります。
そんな忙しい毎日を送る大人女性へ向けて、お片付けのポイントやアドバイスをお片付けコーチのまどかさんに教えていただきました。
インタビューを通して、お片付けは心とも深く繋がっているなと感じました。
お片付けによって、幸せマインドを引き寄せるコツや考え方も紹介していきます。
お片付けコーチまどかさんってどんな人?

元々は看護師としてフルタイムで働きながら子育てをされていたまどかさん。
独身時代はミニマリスト寄りだったまどかさんでしたが、結婚して子どもが生まれると、格段にモノが増える現実に直面します。
当時ワンオペ育児だったまどかさんは、時短家電を駆使するも、片付けをする時間がなかなか持てなかったと言います。
ストレスが溜まり、そのストレスを発散させようと買い物をするようになり、モノがさらに増えるという悪循環に。
だんだんと心が荒んでいき、「全部夫や子どもが悪い」と感じるようになります。
そうした生活を続けていくうちに、夫が何をしても腹が立つ、子どもに対してもイライラして怒ってばかりという状況になってしまったそうです。
家族との衝突からお片付けコーチの道へ
そんな生活の中で、ついに夫と衝突。
夫と話し合い、とにかく一度家の中をリセットしようと決意したまどかさん。
しかし、モノで溢れた家の中をどう片付けたら良いかわかりませんでした。
そのときに、片付けについてきちんと勉強してみようと思ったそうです。
片付けながら、本を読んだり、資格を取ったりと実践と学びを重ね、半年後にはある程度片付けができるようになります。
そうすると、だんだんとイライラも減り、家族とも穏やかに接することができるようになっていきました。
看護師として仕事を続けていたまどかさんでしたが、家庭の状況が変わり、フルタイムで働くことが難しい状況になります。
元々講師業をやりたかった訳ではなかったこともあり、1~2年はパートで働いたり、Webライターをしていた時期があったそうです。
そうした経験の中で、人に求められていることを書くよりも、自分が書きたいことを書きたい、自分が一番苦労した片付けを通して人の役に立ちたいと思うようになっていったと言います。
周りを見渡しても、片付けの話題になると「苦手だ」と申し訳なさそうに話す人が多いことに気づき、お片付けコーチになろうと決意したそうです。
片付けられないことの根本の原因は「捨てられないこと」だと感じていたまどかさん。
まどかさんは、世の中にある片付けの本は、テクニックが溢れていて惑わされてしまうことが多いとも感じていました。
そこで、誰でもできる「捨てる本」をAmazonで出版しようと決意し、実現させます。
その本の出版をきっかけに、お片付けコーチとしての仕事が広がっていきました。
まどかさんがお片付けをする上で大切にしているマインド

まどかさんが片付けをする上で大切にしているマインドを3つ紹介します。
それぞれについて詳しく紹介していきますね。
できることからやれば良い
いきなり“クローゼットのものを全て出して要らないものを断捨離しよう!”とか“リビングを一気に片付けよう!”と思っても、なかなかまとまった時間が取れなかったり、何から手をつけて良いかわからなかったりしますよね。
難しく考える前に、できるところから始めれば良いと教えてくれたまどかさん。
とりあえず目に見えているものを捨てるか、全て段ボールに詰めて、一旦目の前のモノを片付けます。
そうすることで床が片付き、一回はロボット掃除機をかけられますよね。
そうやって、生活が少しずつ、確実に変わる実感を持つことが大切なのです。
無理しないこと
生活をしている限り、日常の中で片付けはなくなりません。
片付けを一気にやろうと無理すると、ダイエットと同じでリバウンドしてしまいます。
自分の生活で少ない時間の中でもできることを、低いハードルで始めて、とにかく続けることが大事です。
「今日はここだけ片付けよう」と決めて、小さく取り組むのも良いでしょう。
他人軸ではなく自分軸で
「夫の機嫌が悪くなるから片付ける」「子どもが散らかすから仕方なく片付ける」
片付けは気づかないうちに他人軸になりがちです。
でも、片付けは自分軸でないと続かないというまどかさん。
自分の心が満足していないと、お部屋はどんどん荒れていきます。
片付けは“誰かのため”ではなく、自分を大切にするための手段なのです。
忙しい大人女性に向けたお片付けのポイント

毎日忙しい大人女性に向けたお片付けのアドバイスを伺ったところ、「魔法のようなノウハウはない」とおっしゃったまどかさん。
その上で、具体的で現実的なアドバイスをいただいたのでご紹介します。
家事代行でお部屋を一度リセットする
そもそも片付けは「自分でやらなくてはいけないもの」なのでしょうか。
そうではありませんよね。
時間がなかったり、片付けが苦手だったりするなら、プロにお願いすることで時間も有効活用ができますし、心にも余裕が生まれます。
悩んでいるよりは、一度プロに片付けをお願いしてお部屋も心もリセットすることで、未来を前向きに考えられるようになります。
頭の中を整理する
インタビューの中で、「片付けは考えることが9割」とおっしゃったまどかさんの言葉がとても印象的でした。
自分にとって本当に必要なものを見つめ直し、頭の中を整理することが大切だと教えてくれました。
散らかった部屋では、思考もごちゃごちゃしてしまいがち。
まずは人の手を借りてでも、一旦部屋を片付けることで、思考もクリアになります。
「自分が望んでいるのはどんな生活なのか、そのために何が必要なのか」と自分で考えてジャッジする時間を作ることが、遠回りに思えても理想の生活に近づく一番の近道なのです。
家族に理解してもらう
同居する家族がいる場合には、協力してもらったり、気持ちを理解してもらったりすることが大切です。
協力してもらうときには、「具体的に伝える」ことがポイント。
ただ「片付けて!」とお願いするよりも、「本を本棚にしまって欲しい」「食べ終わったら食器を片付けて欲しい」など具体的に伝えることで相手にもわかりやすく、片付けもスムーズにいきます。
お片付けが苦手な大人女性に向けたアドバイス

何でも自分でやろうとしなくていい
「苦手なことを頑張るより、得意なことを伸ばせばいい」
「苦手なことは人に頼っていい」とアドバイスをくれたまどかさん。
がんばり屋の大人女性ほど「自分で何とかしなくては」と、自分で自分を追い込んでしまいがちです。
そんなときは少し肩の力を抜いて、誰かに頼ってもいいんだということを教えてくれました。
家事代行サービスにお片付けをお願いするのも一つの方法です。
「自分でもできるお片付けを人に頼るなんて」「お片付けにお金を使うなんて申し訳ない」と思ってしまう人も多いでしょう。
でもお願いすることで片付けもでき、心も軽くなるなら、それは良いお金の使い方なのではないでしょうか。
気持ちを聞いてもらう
毎日忙しくて心の余裕がなくなると、部屋も汚れてしまいがち。
そうなるとますますイライラして、自分を責めるという悪循環が生まれてしまいます。
ですが、自分に余裕がないことや悩んでいることは、意外と人には伝わっていないことが多いものです。
自分の気持ちを身近な人に話してみることで、解決の糸口が見つかるかもしれませんし、何より心が軽くなります。
一人で抱え込まず、助けを求める勇気も必要でしょう。
おわりに

今回お片付けコーチのまどかさんにインタビューをさせていただいて一番強く感じたのは、お片付けと心は密接に繋がっている、ということでした。
お片付けに悩んでいる大人女性はみんな、とにかく毎日必死に頑張っているのです。
そんな頑張っている自分を認めてあげること、そしてちょっと肩の力を抜いて、誰かの助けを借りることが大切だと感じました。
自分を大切にする時間を持つことで、心も生活も豊かになっていくのだと思います。
お片付けに悩む女性は、ぜひお片付けコーチのまどかさんのコラムや本を読んでみてくださいね。お片付けだけではなく、自分を幸せにするマインドの大切さにも気づかせてくれますよ。