断捨離をしたことはありますか?
「定期的にしている」などと、感心な方もいるかもしれません。
あるアンケートによると、約9割の人が断捨離を「したことがある」と答えています。
断捨離をすることで不要なものを手放し、自分の価値観やライフスタイルを見つめ直すことができますね。
40~50代になると「終活」がまったくの他人事ではなくなります。終活の準備として、「まずは断捨離をしておこう」と思い始めることでしょう。
とはいえ、「どこから手をつければいいの?」
「どれを残してどれを捨てるか、そんなのすぐに決められない!」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
断捨離の方法と後悔しないコツがわかれば、誰でもすぐに始められます。
さっそく紹介していきましょう!
断捨離の意味とは
断捨離とは、ただ不要なものを手放すだけでなく、自分の中にある執着や依存心を断ち切っていく考え方です。
ヨガの修行法に由来し、「断行」「捨行」「離行」の頭文字をとっています。
断捨離にはこのような意味があるのです。
物を捨てるだけでなく減らすこと
本来の意味を知ると、断捨離とは、ただ「捨てる」だけではないことがわかりますね。
「必要なものだけを選び、執着から解放される」という意味も含まれています。捨てることは手段にすぎず、「心地よく暮らす」ことが本来の目的でもあるのです。
物質をどれだけ手に入れようと、心を満たすことはできません。
ものへの執着を手放し、身軽で快適な人生を手に入れましょう。
断捨離の心得
「絶対に必要だ」という衣服などの量を把握しておきましょう。
似たようなデザインの服なら、一着でいいですよね。
冠婚葬祭にしか着ない衣装も、最近はレンタルできるものが多いです。一度検討してみるのもいいでしょう。
「また着るかも」と残しておいた服でも、実際に着てみると、「やはりちがった」と思うことがあります。
現在の自分の装いとはちがっていたり、買った当時とは体型が変わって、合わなくなっているためです。
「高額だった」という理由で捨てられないものは、査定に出してみましょう。現在の価値が底をついていたら、手放せるきっかけになります。
本や雑誌については、必要な部分だけスキャナーで読み込んだり、切り取ってファイリングもできますよ。
断捨離のすごい効果とメリット
では次に、断捨離をすればどんな効果が得られるのか。断捨離には実に多くのメリットがありますので、その一部を紹介していきますね。
心と時間に余裕が生まれる
断捨離をすると、部屋だけでなく心もスッキリ。リラックスして過ごせる効果があります。
ものの収納場所がはっきりして、「どこだった?」と探すのに時間を費やさず、時間に余裕が生まれるでしょう。
多すぎるアイテムの中からコーデを考えることがなくなり、ストレスも軽減できます。
節約ができ、お金がたまりやすくなる
家にあるはずのものを探し出せず、同じようなものを買うことがなくなります。
本当に必要なのか考えてから買うようになるため、ムダなお金を使いにくくなるのです。
家事がラクになる
必要なものだけを残すと、定位置におさめることができ、家の中を行き来しやすくなります。
結果として、掃除などの家事がとてもラクになりますよ。
断捨離の方法とうまくいくコツ
断捨離を以下の手順でやっていくと、堂々巡りすることなく、スムーズに進んでいけますよ。
- 断捨離をどこから始めるか決める
- 断捨離したい場所のものをすべて出す
- 必要なもの捨てるべきもの、保留に分類する
- 必要なものは収納する
- いらないものは捨てたりリサイクルへ
- 保留は時間をおいて再度考える
ひとつずつ紹介していきますので、あせることなく、「後悔のない断捨離」をやり遂げてくださいね。
断捨離をすると、全体的に運気がアップしたり、人間関係もよくなったりするといわれています。
「大量のもの」だけでなく、執着や依存からも解放されて、「軽くなった自分」や「新しい人生」がこの先に待ってくれていることでしょう。
断捨離をどこから始めるか決める
エリアを区切り、手をつけやすい場所から始めましょう。
引出しの一段からでもOK。
どうしても捨てるのが苦手な方は、「食品」や「薬」から始めるのもひとつの方法です。賞味期限や使用期限が目安となり、進めやすいでしょう。
キッチンやリビングなど、自分がよくいる空間から始めるのもいいですね。
洗面所や玄関なども生活必需品が多いので、「処分する・残す」を判断しやすくスムーズです。
まず目につきやすい場所がすっきりすると、断捨離スイッチも入ります。とはいえ「一度ですべて終わらせよう!」は禁物。
収拾がつかなくなり、途中で挫折しやすいからです。
「今日はここまで」というエリアと、「何時まで」と時間を決めて取りかかりましょう。
断捨離したい場所のものをすべて出す
片づける場所が決まり、中のものを出せるスペースを確保できたら、ひとまずそこにあるものをすべて取り出します。
全体量を把握しないまま、「何か捨てられるものは?」と探し始めるのは危険。
一度すべてのものを見てみるのが、とても重要なのです。
最初は少し散らかりますが、出したものをひとつずつ手に取ることで、判断しやすくなります。
家の広さやスペースなどに合わせて、ものの定量は決まってきます。
仮に広さがあっても、自分の管理能力を超える量を持つと、結局は使わないままのものが増えていくだけ。
居住空間と自分のキャパシティ、適切な量がどのくらいなのか常に把握しておくことで、今後の買いすぎにも歯止めをかけられます。
必要なもの捨てるべきもの、保留に分類する
必要なものは人それぞれちがうので、ひとつずつ検討するしかありません。
「案外なくても大丈夫なものが多い」と体感できると、選別がスムーズになります。
「処分した後に、どうしても必要ならまた買えばいい」と考え、手放すのを恐れすぎないことも大切です。
以下はひとつの基準になりますので、「迷うことが多い」方は参考にしてみてくださいね。
必要なものは収納する
残すと決めたものを、必要と判断した理由に従って、ジャンルに分けて収納しましょう。
使用回数が多い・少ないで分けていき、しっかり定位置を作ってあげることがポイントです。
思い入れがあるけど、あまり使わないものは、実際に使うエリアとは別の場所にしまってもOK。
「コーヒーカップだからキッチン」などの概念にとらわれる必要はありません。
一方で、心地よく片づいた状態がキープできるように、日頃から断捨離に意識を向けましょう。スペースが空いたからといって、また不要なものをどっさり買い込んだりすると、元のもくあみです。
新しいものを買うときには、本当に必要かどうか、しっかりと考える習慣をつけましょう。
いらないものは捨てたりリサイクルへ
「できれば不用品を売りたい」という方は、処分の期限を決めておきましょう。
期限が過ぎたら、下の1から2へと移ります。
「売る」ことに固執しすぎて、不用品をいつまでも処分できないのは本末転倒です。
そこで次の期限まで様子を見て、2が難しそうであれば、3か4へと移ります。
買取の方法も調べておきましょう。「重すぎて自力で持ち込めない」ときには、段ボールに詰めて集荷依頼をするだけでOKなお店や、「出張買取」の便利なサービスもあります。
- フリーマーケット・フリマアプリ・リサイクルショップを利用する
- 家族や友人・知人にあげる
- 地域の分別ルールに従って、ゴミの日に出す
- 不用品回収の業者に依頼する
保留は時間をおいて再度考える
すぐに判断がつかないものや、後ろ髪を引かれるものは、時間をおいてもう一度見直すようにしましょう。
「保留ボックス」などにまとめておき、期限は半年から1年後くらいがおすすめです。
クローゼットの上段などにおくと、いつも目につきやすく「存在そのものを忘れてしまう」ことがなくなります。
手放すとなった途端に、「もったいない!」と感じてしまうかもしれません。
「保留」とは別に、「思い出ボックス」を作っておくのもいいですね。
思い出に関するものは、「捨てたのは失敗だった!」と思っても取り返しがつきません。
時間がかかっても、慎重な判断が大切です。
「保留ボックス」にも期限を決めておくことで、保留のものが次々と増えていくのを防げます。
40代50代女性がしてはいけない断捨離とは
若いころとはちがい、人生の締めくくりが近づいた40~50代の女性にとって、終活は目前に迫りつつある課題ですね。
その終活にあたり、「まずは断捨離」と思う人も増えてきたようです。
ですが現実的に、なかなか時間が取れず、あせりに駆られてしまうことも多いでしょう。
だからといって「こっちは忙しいの!」と、確認せずに家族のものを捨ててしまうと、トラブルにつながってしまうことも。
センスに自信のある女性が、モデルルームのような家にあこがれ、その目標に向かって突っ走ってしまうことがあります。
その結果、「生活感がなさすぎて、かえってくつろげない」というオチにもなりかねません。
価値観を家族に押しつけず、理想を追いすぎないようにしましょう。
捨てて後悔するものはいきなり捨てない
「捨てるか残すか」のさじ加減はとても重要です。
季節限定で使用する家電などについては、判断を誤りやすいかもしれません。
ストーブや扇風機といったものは、場所も取るのでつい処分を考えますが、
「冬に扇風機を捨てたところ、梅雨になってから後悔した」ケースがあるそうです。
また貯金や収入に余裕がなければ、「年金生活に入ると、そうそうものを買えないかも」という可能性もありますね。
「経済力もないのに、まだ使えるものを捨てた」と後悔しないようにしましょう。
さらに徹底的に捨てた結果、『断捨離依存症』におちいり、周囲に少しでもものがあると落ち着かない人もいるのだとか。
家庭円満のためにも、断捨離は慎重に進めてくださいね。
家族のものは勝手に捨てない
夫のオタクグッズ、子供のおもちゃなど、主婦目線からだと「最後に使ったのは一体いつ?」と思うものが多いかもしれません。
長いこと定位置から動かず、ホコリをかぶっているのを見るとつい、「もう不要なのでは?」と判断してしまいがちです。
ですが、どんなに面倒でも「処分してよいか」本人への確認が必要です。
勝手に捨てると、家族間でのトラブルになる可能性も高く、子供の場合はとくにショックが長く尾を引いてしまいます。
古びて変色している人形やぬいぐるみが、感受性ゆたかな子供にとっては「お友だち」であることも多いのです。
小銭程度ですぐまた買えるものだとしても、本人にとっての価値は関係ありません。
断捨離について、まずは家族で話し合いましょう。
断捨離でスッキリ片付けてシンプルライフを
ここまで断捨離の正しい意味やメリット、方法やコツも紹介してきました。
コツをおさえて手順どおりにやっていけば、断捨離も無理なく完走することができそうですね!
あせる必要はまったくありません。できる場所から、1日15分でもOKです。
毎日続ければ、かなりすっきりして、大きな変化を感じられるのではないでしょうか。
ハピシェアでは、無料で受講できるいろいろなセミナーがあります。
その中に「お片付けセミナー」もありますので、断捨離の第一歩として、参加してみてはいかがでしょうか?